気象庁では、エルニーニョ監視海域の海面水温の 基準値との差の 5か月移動平均値が6か月以上続けて +0.5℃以上となった場合を「エルニーニョ現象」、−0.5℃以下となった場合を「ラニーニャ現象」と定義しています。
気象庁 地球環境・海洋部 の発表では10月のエルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差は+2.7℃で、10月としては1950年以降2番目に大きい値であり、また エルニーニョ現象発生に利用している5か月移動平均値は8月までの15か月間+0.5℃以上であったことから海洋と大気の状態はエルニーニョ現象が続いているとしています。なお 今後の見通しとしてこれが来年の5月ごろまで続くものとしています。
エルニーニョ現象が発生すると、西太平洋熱帯域の海面水温が低下し、西太平洋熱帯域で積乱雲の活動が不活発となります。このため日本付近では、夏季は太平洋高気圧の張り出しが弱くなり、気温が低く、日照時間が少なくなる傾向があります。また、西日本日本海側では降水量が多くなる傾向があります。冬季は西高東低の気圧配置が弱まり、気温が高くなる傾向があります。
2015/11/30