「正常性バイアス(normalcy bias)」は、心理学の用語で、人間が予期しない事態に遭った時、物事を正常の範囲だと脳が働き、ストレスを回避する事で心の平穏を守るメカニズムだとされています。
ところが、度を超すと非常事態であるにも関わらず「脳」の防御作用(=正常性バイアス)によってその認識が妨げられ、生命の危険にさらされる状況を招きかねません。
御嶽山の噴火の際、火山の噴火という危険な状況に直面しても噴煙を撮影し避難が遅れた人が少なくないと言われています。突発的な災害や事故に遭った場合、とっさに判断できず、茫然としてしまう人がほとんどと言われています。
では、どうしたらいいのでしょうか?・・・有効なのは「訓練」だと言われています。訓練を重ねる事で、いざという時に同じ行動を取る事で身を守る事ができます。非常事態の際に「正常性バイアス」に脳を支配されないよう、本当に危険なのか、どんな行動をしたらよいのか、を見極める判断力を養う事はとても大切な備えです。
昨今、甚大な災害が多発しています。日頃から正しい情報の収集、備蓄、避難経路の確認と共に「判断力」を養い、自分や大切な人の命を守りたいですね。
By W
2020/07/08